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【NGEO ピックアップ!#10】幻の支配者-ワニ
こんにちは!


今回は、ナショナル ジオグラフィック誌の中でも動物好きの方には特に人気のシリーズ“地球のいのち”の記事を御紹介したいと思います。

今月号のシリーズで取り上げられた動物は“ワニ”です。

日本人にとってワニは決して身近な動物とは言えません。
道を歩いていてワニに遭遇することはまずありませんし、TVや雑誌、動物園でたまに見る程度のものでしょう。

ですがワニという動物は実は2億4000万年も前から存在していたことを御存知でしょうか?
約8千万年前、デイノスクスという名の史上最大級のワニは恐竜さえも獲物として襲っていた強力な肉食系爬虫類であったと言われています。

そのような遥か昔から、ワニは数々の困難をものともせず命をつないできました。
ワニ、とひとくくりに言っても、ワニ類はクロコダイル科、ガビアル科(クロコダイル科に含める研究者もいる)、カイマン亜科を含むアリゲーター科からなり、23もの種が確認されています。

数百万年に及ぶ地球規模の気候変動や地殻変動、予測不能な生態系の変化をくぐり抜けて力強く繁殖し、もはや地球上には敵は存在しないとも思わせるそんなワニは今最大の危機に直面しています。

人類という“敵”と戦っているのです。

密猟者の問題はもちろんですが、今、一番問題になっているのは保護地域の狭さだそうです。アメリカワニが増えても、すむ場所がないのです

急激な人口増加に伴う開発により、ワニは安全な生息域の多くを失うこととなりました。

生物界を支配できるほどの生命力を持つワニも、人類が彼らの棲家を奪うのをやめない限り、彼らの王国は幻となるしかないというのが悲しい事実です。

記事の中には2億4000万年前から今に至るまでの種の変化や、ワニの生息地の世界地図、そしてナショナルジオグラフィックならではの思わずドキッとする迫力ある写真が掲載されています。
是非記事と共にお楽しみ下さい。
NATIONAL GEOGRAPHIC(US) 09SEP 880円(税込み924円)
ケリー縫子  (2009/10/31)